会社にて。美人な女性社員がコピー機の紙詰まりで困っていた。偶然そのスペースに用事があって行ったのだけど、一歩近づいたその瞬間こちらの顔をガン見してきて、暗黙に「困ってます。助けて」とメッセージを放ってきた。
困っているのだから人に助けを求めるのは当たり前だろう。それは分かってる。分かってるんだけど、ひねくれている自分は「今まで人にちやほやされることに慣れきっているからこそ今回も当然のように誰かが助けてくれると思っているのではないか」「その傲慢がむかつく」と思ってしまった。一瞬、回れ右をして退散しようかと思ったけど、それを行動にうつすと社会人としての自分は終わってしまうのでなんとか耐えた。機械をみてあげて、フラットな感情を装って会話。“慣れた”女は切れ者な自分をアピールしながら感謝の言葉を投げかけてくる。己への信頼が満々である。
でもまぁ、その人に手を差し伸べることができた自分に安心した。これで回れ右をしていたらまた今晩家で憂鬱になっていたところだよ。自分の、美男美女に対する妬みの念を自覚して愕然とした一日。